【2026/27】サンフレ観戦前にチェック!このFWを推せ|浅野拓磨・アレーら6人の魅力を徹底紹介

Jリーグ

世界の舞台を知る190cmの大型ストライカー。

日本代表で大一番のゴールを決めてきたスピードスター。

一度クラブを離れ、もう一度紫のユニフォームをつかんだ生え抜きFW。

相手DFの死角へ入り続ける仕事人に、左足のドリブルでスタジアムを沸かせるアタッカー。そして、これからの成長を追いかけたくなる若き背番号10。

2026/27シーズンのサンフレッチェ広島FW陣には、まったく異なる魅力を持った6人がそろっています。

同じFWでも、楽しみ方はゴールだけではありません。

この記事では、鈴木章斗、加藤陸次樹、セバスティアン・アレー、鮎川峻、浅野拓磨、前田直輝の武器、試合で注目してほしいプレーを紹介します。

好きなプレーや応援したい物語から、自分に合った「サンフレッチェの推し」を見つけてみてください。

  1. この記事で分かること
  2. 「好きな瞬間」で選ぶと面白い
  3. サンフレッチェ広島FW陣の特徴|前線の組み合わせまで楽しめる6人
  4. 6人の魅力を簡単に比較
  5. 鈴木章斗|ボールを収め、常にゴールに向かう成長途中の背番号10
    1. 元サイドアタッカーだから、足元でも勝負できる
    2. いまの完成度より、これから増える武器を見たい
    3. 次の試合ではここを見てほしい
  6. 加藤陸次樹|広島伝統の11番を受け継いだストライカー
    1. DFの視界から消える駆け引き
    2. 広島への悔しさを「恩返し」に変えた帰還者
    3. 次の試合ではここを見てほしい
  7. セバスティアン・アレー|世界を知る190cmが広島で作る新しい基準点
    1. ゴールを決めるだけでなく、味方を前向きにする
    2. CL11得点、闘病、アフリカ王者。簡単には語り切れないキャリア
    3. 実績と対照的な謙虚さも推しポイント
    4. 次の試合ではここを見てほしい
  8. 鮎川峻|武者修行を終え、もう一度紫をつかんだ生え抜きFW
    1. 小柄な体で、DFラインの背後へ何度も走る
    2. 17歳のプロ契約から、約2年半の武者修行へ
    3. 静かな性格でも、ゴールのためには要求する
    4. 次の試合ではここを見てほしい
  9. 浅野拓磨|世界を知るジャガーが広島へ帰ってきた
    1. 「いつ走るか」を見ると速さの怖さが分かる
    2. 速さだけでは語れない、大一番での勝負強さ
    3. 広島が育て、欧州が鍛えた帰還者
    4. 次の試合ではここを見てほしい
  10. 前田直輝|1対1になった瞬間、スタジアムの空気を変える特攻隊長
    1. カットインだけでは止められないドリブラー
    2. 欧州デビュー11分で訪れた試練
    3. 「魅せた」で満足しない結果への厳しさ
    4. 次の試合ではここを見てほしい
  11. 6人をタイプ別に比較|同じFWでも楽しみ方はここまで違う
    1. 前線でボールを収めるFW
    2. DFとの駆け引きで勝負するFW
    3. 自分で守備を壊せるFW
    4. 前線から守備できるFW
  12. まとめ|次の試合では気になったFWを1人だけ追ってみよう
  13. さいごに

この記事で分かること

  • サンフレッチェ広島FW6人の違い
  • それぞれの選手が持つ武器とプレースタイル
  • スタジアムやDAZNで注目したい動き
  • 6人のキャリアや人柄が伝わるエピソード
  • 自分に合ったサンフレの推し選手

「好きな瞬間」で選ぶと面白い

FWを選ぶとき、得点数だけを見る必要はありません。

「どんな瞬間にワクワクするか」で選ぶと、自分に合った推しを見つけやすくなります。

  • ロングボールをきれいに収める技術が好き:鈴木章斗
  • ボールがない場所で勝負するFWが好き:加藤陸次樹
  • 大型CFのポストプレーと決定力を見たい:セバスティアン・アレー
  • 生え抜き選手の再挑戦を見守りたい:鮎川峻
  • 一瞬のスピードと大舞台のドラマに惹かれる:浅野拓磨
  • ドリブルで1対1を破壊する選手が好き:前田直輝

もちろん、実際の6人は一つの特徴だけで説明できる選手ではありません。

まずは気になった武器を入口にして、守備や連係、人物像にも注目してみてください。

サンフレッチェ広島FW陣の特徴|前線の組み合わせまで楽しめる6人

2026/27シーズンのサンフレッチェ広島FW陣は、得意とする仕事がはっきり分かれています。

鈴木章斗とアレーは、前線でボールを収めて攻撃の基準点になれるタイプです。相手を背負った状態でもボールを失わず、味方が前へ出る時間を作れます。

加藤陸次樹と鮎川峻は、ボールを持っていないときの動きが面白いFWです。DFの視界から消え、背後やゴール前へ入るタイミングでチャンスを作ります。

浅野拓磨は、相手DFラインの背後にあるスペースを一気に攻略できるスピードスター。前田直輝は、足元でボールを受けて1対1から守備を崩せるドリブラーです。

特徴が違うからこそ、組み合わせにも注目できます。

例えば、大型CFがボールを収め、その周囲を浅野選手や加藤選手が走る。前田選手がサイドで相手を引きつけ、ゴール前へ鈴木選手やアレー選手が入る。鮎川選手が何度も背後を狙い、相手の守備位置を下げる。

誰が出場するかだけでなく、誰と誰が一緒に出るかによって攻撃の形が変わる点も、サンフレッチェ広島FW陣の面白さです。

6人の魅力を簡単に比較

選手 推しポイント 主な武器 試合で見たい場所
鈴木章斗 成長を追える若き10番 胸トラップ、ポストプレー、シュート ロングボールを受ける瞬間
加藤陸次樹 見えない仕事を続ける努力型FW オフ・ザ・ボール、裏抜け、前線守備 ボールから離れた位置
セバスティアン・アレー 世界を知る大型CF ポストプレー、空中戦、ワンタッチシュート クロスが入る前の位置取り
鮎川峻 武者修行から戻った生え抜き スピード、裏抜け、ゴール前の嗅覚 パサーが前を向いた瞬間
浅野拓磨 大一番で何かを起こすジャガー 加速、カウンター、勝負強さ 相手DFラインの背後
前田直輝 1人で局面を変える特攻隊長 ドリブル、カットイン、左足 右サイドの1対1

鈴木章斗|ボールを収め、常にゴールに向かう成長途中の背番号10

鈴木章斗を初めて見るなら、シュートより先に「トラップ」に注目してみてください。

ゴールキックやロングボールが鈴木選手へ入ったとき、相手を背負いながら胸でボールを収めます。単に競り勝つだけではありません。落下地点を読み、次のプレーへ移りやすい場所へボールを置く技術があります。

前線でボールが収まれば、後ろにいた味方が押し上げられます。

つまり、鈴木選手の胸トラップは一つの個人技ではなく、サンフレッチェ広島の攻撃を始めるスイッチです。

元サイドアタッカーだから、足元でも勝負できる

鈴木選手は、最初からストライカーとして育ってきた選手ではありません。

ガンバ大阪ジュニアユース時代はサイドバックやサイドハーフでプレーしましたが、出場機会を失い、ユース昇格も逃しました。

阪南大学高校でも当初はサイドハーフ。高校2年の春、出場機会を求めてFWへ転向したことが大きな転機となります。

そこから得点能力が一気に開花しました。

高校3年時には第100回全国高校サッカー選手権で3試合7得点。奈良育英戦では1試合5得点を記録し、大会得点王に輝いています。

元サイドアタッカーだけに、180cmの体格がありながらドリブルや足元の技術も備えています。ボールを収めた後、自分で前を向いて運べる点も鈴木選手の面白さです。

いまの完成度より、これから増える武器を見たい

湘南ベルマーレでは2024年にJ1リーグ34試合10得点を記録。翌年には背番号10とキャプテンマークを任されました。

2026年に広島へ完全移籍すると、ここでも10番を背負っています。ACLEのホームデビューとなったジョホール戦では、PKとヘディングで2得点。異なる形からゴールを奪い、マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれました。

それでも、鈴木選手の魅力は「すでに完成されたストライカー」であることではありません。

FWへ転向してから、ポストプレー、守備、両足と頭でのフィニッシュを少しずつ身につけてきました。本人は日本代表や海外挑戦も目標にしています。

ガンバ大阪ジュニアユースでの挫折から、高校選手権得点王、湘南と広島の10番へ。次にどんなFWへ成長するのかをリアルタイムで追える選手です。

ピッチではゴールへ貪欲ですが、普段はきれい好きで真面目。試合前には洋楽やBTSを聴いて気持ちを高めるという一面もあります。

次の試合ではここを見てほしい

ロングボールが鈴木選手へ向かったら、ボールの落ち際を見てください。

胸で収めるのか、頭で味方へ落とすのか、それとも相手を入れ替えて自分で前を向くのか。鈴木選手の最初のタッチから、攻撃がどこまで広がるかを見ると面白くなります。

若いストライカーが毎年武器を増やしていく過程を追いたい人に、おすすめしたいFWです。

加藤陸次樹|広島伝統の11番を受け継いだストライカー

加藤陸次樹を見るときは、ボールだけを追わないでください。

相手CBの横に立っていたと思ったら、次の瞬間には背後へ走る。パスが出なければ中盤へ下り、ボールを受けて味方へつなぐ。ボールを失えば、すぐに相手DFへプレスをかける。

目立つプレーの前に、何度も走り直しています。

本人もオフ・ザ・ボールの動きは「誰にも負けない」と考えている部分です。

DFの視界から消える駆け引き

加藤選手の裏抜けは、単純なスピード勝負ではありません。

相手DFの視線や体の向きを確認し、あえて動き出しを遅らせる。一度近づいてから離れる。相手の死角へ入り、味方がパスを出せる瞬間に加速する。

パスが通らなくても、その動きによってDFが下がれば、味方が使えるスペースが生まれます。

得点場面だけを見れば数秒ですが、その前から加藤選手とDFの勝負は始まっています。

さらに、広島では前線からの守備でも重要な役割を担います。相手CBへ走る角度を工夫し、パスコースを限定する。加藤選手のプレスを合図に、後ろの選手も連動して前へ出ます。

「ボールを持っていない時間まで見ると、さらに好きになるFW」という表現がよく似合う選手です。

広島への悔しさを「恩返し」に変えた帰還者

加藤選手はサンフレッチェ広島ユース出身です。

双子の兄・威吹樹さんとともに広島へ渡り、「加藤ツインズ」としてプレー。高校3年時には10番を背負い、プレミアリーグWESTで14得点を挙げて得点王になりました。

それでもトップチーム昇格は実現しませんでした。

中央大学を経て、2020年にツエーゲン金沢でプロ入り。J2で42試合13得点を記録すると、セレッソ大阪へステップアップしました。

2022年のルヴァンカップ決勝では、かつて育った広島を相手に先制点を決めています。その翌年、今度は広島の選手として帰ってきました。

以前は「広島を見返したい」という悔しさも持っていましたが、復帰後に語ったのは「恩返しをしたい」という思いでした。

2026年からは自ら希望した背番号11を着用。広島のストライカーにとって重みのある番号を背負い、「戦っている姿、11番が輝いている姿を届けたい」と決意を示しています。

普段は静かで、本人によれば少し抜けているところもあるそうです。しかし、ピッチでは球際へ飛び込み、ゴール後には感情を爆発させます。このギャップも加藤選手を推したくなる理由です。

次の試合ではここを見てほしい

味方のボランチやDFが前を向いた瞬間、加藤選手がどこへ動くかを見てください。

一度目の裏抜けでパスが出なくても終わりではありません。戻って受け直すのか、もう一度背後を狙うのか。ボールを失った後には、誰より先に守備へ切り替えているかにも注目です。

走る、競る、追う。その積み重ねに惹かれる人なら、加藤陸次樹は有力な推し候補です。

セバスティアン・アレー|世界を知る190cmが広島で作る新しい基準点

セバスティアン・アレーの190cmというサイズは、スタジアムで見るとすぐに分かります。

しかし、本当に見てほしいのは大きさだけではありません。

ロングボールを収め、味方へ落とす。クロスにはワンタッチで合わせる。相手CBを引きつけ、周囲の選手が前向きにプレーできる時間を作る。

高さ、足元の技術、連係、フィニッシュを組み合わせられる大型センターフォワードです。

ゴールを決めるだけでなく、味方を前向きにする

アレー選手のポストプレーは、長くボールを保持することだけが目的ではありません。

ゴールに背を向けてパスを受け、ワンタッチや少ないタッチで味方へつなぐ。アレー選手が相手CBを背負ってくれれば、後方の選手は前向きな状態で攻撃へ参加できます。

ゴール前では、クロスに対して何度も触るより、ダイレクトやワンタッチで仕留める形が魅力です。

試合ではボールがサイドへ渡った瞬間、アレー選手がどこに立っているかを見てください。

相手DFの前へ入るのか、背後へ回るのか、少し離れて折り返しを待つのか。クロスが上がってからではなく、その前の位置取りに世界で磨いた技術が表れます。

CL11得点、闘病、アフリカ王者。簡単には語り切れないキャリア

アレー選手はフランスのAJオセールでプロデビューしました。

若手時代は出場機会に苦しみましたが、FCユトレヒトへの移籍を機に才能が開花。フランクフルト、ウェストハム、アヤックス、ドルトムントなど、欧州各国のクラブでプレーしました。

アヤックス時代の2021-22シーズンには、エールディヴィジで21得点を挙げて得点王を獲得。UEFAチャンピオンズリーグでも11得点を記録し、CLデビュー戦では4得点を奪っています。

一方、そのキャリアは成功だけではありません。

ドルトムント加入直後には精巣の悪性腫瘍が見つかり、手術や化学療法を経験しました。治療を経てピッチへ戻り、アフリカネイションズカップ2023ではコートジボワール代表として決勝の決勝ゴールを記録しています。

世界の舞台で得点してきた実績だけでなく、何度も苦しい状況から立ち上がってきた選手です。

実績と対照的な謙虚さも推しポイント

2026年7月、サンフレッチェ広島への完全移籍が発表されました。

移籍を早く決断できた理由として、クラブが選手としての能力だけでなく、人間性まで必要としてくれたことを挙げています。

加入会見では日本語で「はじめまして、セバスティアンです」と挨拶。個人の目標には、得点数ではなく「チームに必要とされる選手になること」を掲げました。

オーストリアキャンプでは、練習試合後に自ら荷物をバスへ運んだというエピソードも紹介されています。

妻と3人の子どもと話し合って日本移籍を決め、子どもたちに日本文化を経験してほしいとも語りました。そして、最後に明かした大切な決め手が「妻の好きな色が紫だったこと」です。

世界的な実績を持つ大型FWでありながら、チームの雑務にも率先して関わる。この具体的な行動に、アレー選手の人柄が表れています。

次の試合ではここを見てほしい

アレー選手へ縦パスやロングボールが入った後、周囲の選手がどう動き出すかを見てください。

本人のゴールだけでなく、ポストプレーによって浅野選手や加藤選手、2列目の選手が前向きになれるか。高さと連係が広島の攻撃をどう変えるかが、2026/27シーズンの大きな観戦ポイントです。

鮎川峻|武者修行を終え、もう一度紫をつかんだ生え抜きFW

鮎川峻は、ボールを持ってから何かを始める選手ではありません。

味方が前を向いた瞬間に走り、相手DFの背後へ入る。クロスが上がる前にゴール前へ飛び込み、こぼれ球が生まれそうな場所へ先回りする。

ボールが来る前から勝負を始めているストライカーです。

小柄な体で、DFラインの背後へ何度も走る

鮎川選手は165cm前後と、センターフォワードとしては小柄です。

その代わりに武器としてきたのが、一瞬のスピードと動き出し。ユース1年時の記事では50m走6秒1と紹介され、「走り負けない自信がある」と語っていました。

ただし、現在の鮎川選手を単に足が速いFWと見るのはもったいありません。

味方がボールを持ち出した瞬間を察知して走る。DFとの距離を調整し、パスが出る直前に加速する。「いつ走るか」まで含めて裏抜けが武器です。

2021年のJ1初ゴールは、前線からの守備で相手のパスミスを逃さず、そのまま決めたものでした。速さだけでなく、相手のミスやこぼれ球へ反応するゴール前の嗅覚も持っています。

17歳のプロ契約から、約2年半の武者修行へ

鮎川選手は愛知県出身で、サンフレッチェ広島ユースへ進みました。

2018年にはプレミアリーグWESTとファイナルを制し、高校年代日本一を経験。ファイナルでは得点を決め、大会MVPにも選ばれています。

2019年には17歳でプロ契約を結びました。

しかし、トップチームではケガや厳しいポジション争いも経験します。出場機会を求め、2023年夏から大分トリニータへ育成型期限付き移籍。約2年半を大分で過ごしました。

そして2026年、広島へ復帰。

大分でプレーしている間も「再び紫のユニフォームを着て闘うこと」を目標にしていたと語っています。期限付き移籍中にも大分まで応援に来てくれた広島サポーターへの感謝も表しました。

ユースからトップへ上がるだけでは終わらず、一度離れ、もう一度戻ってきた。その時間まで含めて応援したくなる生え抜きFWです。

静かな性格でも、ゴールのためには要求する

普段はチームメイトから「めちゃくちゃ真面目」と評されるほど落ち着いた性格です。

若い頃は遠慮する部分もありましたが、ストライカーとして成長する中で、欲しいパスをその場で味方へ要求するようになりました。

「このタイミングで、ここへボールが欲しい」と伝えなければ、自分の武器である裏抜けは成立しません。

静かな性格のまま、ゴールを奪うためのエゴを身につけてきました。

かつては一人暮らしで自炊を続け、母親が作っていたピーマンの肉詰めを自分でも再現しようと、作っては修正を繰り返していたそうです。料理でも改善を続けるところに、鮎川選手らしい真面目さが見えます。

次の試合ではここを見てほしい

味方が前を向いたら、鮎川選手ではなく相手DFを見てください。

DFが一瞬ボールへ視線を移したとき、鮎川選手がその背後へ走っているかもしれません。パスが出なくても、同じ動きを何度繰り返しているかを見ると、快速FWの仕事が分かりやすくなります。

生え抜き、挫折、武者修行、帰還。その続きを広島で見届けたい人に推したい選手です。

浅野拓磨|世界を知るジャガーが広島へ帰ってきた

浅野拓磨が前線に立つと、相手DFは背後のスペースを無視できません。

一歩前へ出れば、その背後へ浅野選手が走る。高い守備ラインを保とうとしても、一本のパスで抜け出される可能性がある。

ボールへ触っていない時間でも、スピードそのものが相手の守備位置を変えます。

「いつ走るか」を見ると速さの怖さが分かる

浅野選手の最大の武器は、爆発的な加速です。

カウンターで広いスペースへ走るだけでなく、DFの視界から消え、パスが出る直前に背後へ飛び出します。

さらに、トップスピードに近い状態でもボールをコントロールし、相手との接触に耐えながらシュートまで持ち込めます。

2022年カタールワールドカップのドイツ戦で決めたゴールは、その特徴が凝縮された場面でした。

板倉滉のロングフィードへ走り、相手DFと競り合いながらボールを収め、角度のない位置からマヌエル・ノイアーのニアサイドを撃ち抜きました。

浅野選手を見るなら、パスが出た後ではなく、その直前にどこから走り始めたかを追ってみてください。

速さだけでは語れない、大一番での勝負強さ

浅野選手は、重要な試合で何度も結果を残してきました。

2016年のAFC U-23選手権決勝・韓国戦では途中出場から2得点。2017年のワールドカップ最終予選・オーストラリア戦では、本大会出場を引き寄せる先制点を決めました。

そして2022年のワールドカップ・ドイツ戦では逆転ゴール。

普段のプレーでうまくいかない場面があっても、大一番の一発で評価をひっくり返す。浅野選手には「今日は何かを起こしてくれそう」と思わせる独特の期待感があります。

途中出場でも怖い選手です。広島でブレイクした2015年には、スーパーサブとしてJ1優勝に貢献しました。

疲れた相手DFに対し、後半から浅野選手が投入される。スタジアム全体が「裏へ出せ」と期待する瞬間も、浅野選手を推す楽しさです。

広島が育て、欧州が鍛えた帰還者

浅野選手は2013年にサンフレッチェ広島へ加入し、2015年にはJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。翌年、アーセナルへの移籍が決まりました。

その後はドイツ、セルビア、スペインなどで約10年間プレー。出場機会や契約を巡る苦しい時期も経験しながら、欧州でキャリアを積みました。

2026年、約10年ぶりに広島へ復帰。

かつての若きスーパーサブが、日本代表と欧州での経験を持つベテランアタッカーとなって帰ってきました。

ゴール後のジャガーポーズはもちろん、6男1女の7人兄弟で育ったことや、UVERworldを好んで聴くことなど、覚えやすいキャラクターもあります。

次の試合ではここを見てほしい

相手が高い位置まで攻めてきたとき、浅野選手の立ち位置を確認してください。

広いスペースが残っていれば、ボールを奪った瞬間にカウンターが始まります。大型CFがボールを収めた後、その周囲から浅野選手が走り出す形にも注目です。

スピードスターが好きな人はもちろん、「大舞台でドラマを起こす選手」を応援したい人にもおすすめです。

前田直輝|1対1になった瞬間、スタジアムの空気を変える特攻隊長

前田直輝が右サイドでボールを持ち、相手DFと1対1になる。

その瞬間、次のプレーを待つスタジアムの空気が少し変わります。

右から中央へ切れ込み、左足でシュートを狙う。前田選手の代名詞です。

相手も分かっています。それでも細かなステップや緩急でシュートコースを作り、左足を振り抜く。その勝負に観客を巻き込めるアタッカーです。

カットインだけでは止められないドリブラー

前田選手を止めにくい理由は、左足のカットインだけではありません。

相手が中央への進入を警戒すれば、縦へ突破できます。その後は逆足となる右足でもクロスを供給できます。

さらに、足元でボールを受けるだけでなく、相手DFの背後へ走ることも可能です。走って相手を動かし、味方が使えるスペースを作るプレーもあります。

ドリブル、カットイン、縦突破、背後へのランニング。複数の選択肢があるからこそ、前田選手の1対1は面白くなります。

名古屋グランパス時代の2020年には、浦和レッズ戦で1試合4得点。個人で試合の流れを大きく変えられる爆発力を示しました。

欧州デビュー11分で訪れた試練

前田選手は東京ヴェルディのアカデミーで育ち、17歳でJリーグデビューしました。

松本山雅FC、横浜F・マリノス、名古屋グランパスなどを経て、2022年にFCユトレヒトで念願の欧州挑戦を開始します。

しかし、アヤックスとのデビュー戦で開始約11分に負傷。左下腿を骨折し、長期離脱となりました。

それでも欧州挑戦を終わらせず、期限付き移籍期間を延長してオランダに残り、復帰後に再びピッチへ立っています。

華やかなドリブルの裏側に、簡単には挑戦を諦めない粘り強さを持つ選手です。

「魅せた」で満足しない結果への厳しさ

2025年3月、浦和レッズからサンフレッチェ広島へ完全移籍しました。

加入会見で希望した呼び名は「特攻隊長」。そのくらいギラギラしていきたいと宣言しています。

一方、本人は華麗なプレーだけで満足しません。

浦和でのデビュー戦では、約30分間で何度もチャンスを作りながら、「0ゴール0アシスト。結果が全て」と厳しく振り返りました。

広島で選んだ背番号41には、同じ左利きのアタッカーである家長昭博への憧れが込められています。30代に入ってから新しいクラブで再び輝く。そのキャリアを自分にも重ねました。

高校時代には、東京Vユースの選手として広島ユースに「ボコボコにされた」と振り返っています。長年「手強い」と感じていた広島へ加わり、今度は自分が攻撃の中心を目指しているという物語もあります。

次の試合ではここを見てほしい

右サイドで前田選手がボールを持ったら、相手DFの立ち方を見てください。

中央を警戒しているなら縦突破、縦を切っているなら左足のカットイン。前田選手がどちらを選ぶのかを予想すると、1対1がさらに面白くなります。

ボールを持っていない場面では、背後へ走って相手を動かしているかにも注目です。

個人技でスタジアムを沸かせる選手が好きな人、30代からの再挑戦を見守りたい人に推したいアタッカーです。

6人をタイプ別に比較|同じFWでも楽しみ方はここまで違う

前線でボールを収めるFW

  • 鈴木章斗
  • セバスティアン・アレー

鈴木選手は胸トラップと足元の技術、アレー選手は190cmのサイズと連係能力が魅力です。

同じポストプレーヤーでも、鈴木選手にはこれからの成長を追う楽しさがあり、アレー選手には世界で磨いた判断や技術を見る楽しさがあります。

DFとの駆け引きで勝負するFW

  • 加藤陸次樹
  • 鮎川峻
  • 浅野拓磨

加藤選手は相手の死角へ入る駆け引き、鮎川選手は味方が前を向いた瞬間の動き出し、浅野選手は一気に背後を攻略する加速が特徴です。

3人を追っていると、FWがボールを持たない時間にも試合を動かしていることが分かります。

自分で守備を壊せるFW

  • 前田直輝
  • 鈴木章斗
  • 浅野拓磨

前田選手はドリブルの1対1、鈴木選手はボールを収めてからの力強い前進、浅野選手はスピードに乗ったカウンターで局面を変えられます。

守備が整った状態なら前田選手、中央で相手を背負うなら鈴木選手、広いスペースがあれば浅野選手というように、違いを見るのも面白いでしょう。

前線から守備できるFW

6人全員に注目したい部分です。

加藤選手と鮎川選手は守備のスイッチになり、浅野選手はスピードを生かして相手を追います。鈴木選手は湘南時代からのハードワークがあり、前田選手も広島加入時に連動したプレスを評価されました。アレー選手も、得点だけでなくチームに必要な仕事へ関わる姿勢を示しています。

サンフレッチェ広島のFWを見るなら、ボールを失った直後の数秒間も見逃せません。

まとめ|次の試合では気になったFWを1人だけ追ってみよう

ゴールを奪うFW、味方を生かすFW、何度も走るFW、1人で仕掛けるFW。それぞれ違う仕事があるからこそ、6人全員に異なる推しポイントがあります。

次の試合では、気になった選手を1人だけ決めて追ってみてください。

ボールを持った場面だけでなく、パスが来る前の動き、ボールを失った直後の守備、味方との距離まで見ると、その選手だけの魅力が見えてきます。

さいごに

サンフレッチェ広島の2026/27シーズンFW陣には、若手の成長、古巣への帰還、世界での経験、病やケガからの復活と、さまざまな物語があります。

プレースタイルも同じではありません。

最初は「速い選手が好き」「ドリブルが見たい」「生え抜きを応援したい」といった理由で十分です。

その一つの興味から試合を見る場所が増え、選手の背景を知り、いつの間にかゴール以外のプレーにも拍手を送りたくなる。

この記事が、自分だけのサンフレ推し選手を見つける入口になればうれしいです。

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